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インフレで現金の価値はどう変わる?購買力の目減りを仮定の数字で考える

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基礎解説 約5分で読めます

この記事の要約
インフレ(物価上昇)で現金の購買力がどう変わるかを、仮定の数値例で解説し、備え方の考え方を整理します。
目次
  1. インフレとは何か
  2. 現金の額面は変わらず、購買力が変わる
  3. 預金の利息との関係
  4. 備え方の考え方とそのリスク
  5. インフレの影響が出やすい場面
  6. 考えるときの視点とリスク

「現金は安全」と言われますが、物価が上がる局面では、同じ金額で買えるものが減っていきます。この記事では、インフレと現金の価値の関係を、仮定の数字を使って整理します。

インフレとは何か

インフレ(インフレーション)とは、物価が継続的に上がっていく現象です。反対に、物価が継続的に下がる現象をデフレと呼びます。物価が上がると、同じ1万円で買えるものの量が減ります。この「お金で買える量」を購買力といいます。

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イメージ図:物価が上がると、同じお金で買えるものが減る

現金の額面は変わらず、購買力が変わる

現金や預金は、額面(金額の数字)が変わりません。しかし物価が上がれば、その数字が持つ購買力は下がります。これが、インフレで現金の価値が目減りするといわれる理由です。

イメージ図:仕組みを学び、自分の言葉で説明できるようにする

仮に、物価が年2%で上がり続けるとします。今100万円で買えるものは、10年後には約122万円必要になります(1.02の10乗は約1.219)。逆にいえば、100万円の現金の購買力は、10年後には今の約82万円分(1÷1.219)に減ります。20年後なら必要額は約149万円(1.02の20乗は約1.486)、購買力は約67万円分です。

これはあくまで「仮に年2%で一定だった場合」の計算です。将来の物価上昇率を予想するものではなく、実際は年によって大きく変わります。

預金の利息との関係

預金には利息が付きます。ただ、物価上昇率より預金の利率が低ければ、購買力は減っていきます。この、物価上昇を差し引いた実質的な増減を「実質利回り」と呼びます。大まかには、利率から物価上昇率を引いたものです。仮に利率が0.5%で物価上昇率が2%なら、実質的には約マイナス1.5%の目減りという見方になります。

備え方の考え方とそのリスク

インフレへの備えとして、株式や不動産など、物価と連動して価値が変わりうる資産に分けて持つ考え方があります。ただし、これらは価格が変動し、元本割れの可能性もあります。物価が上がっても、保有資産が同じように上がるとは限りません。

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イメージ図:まず、雨の日に備える。生活のための資金を確保する
  • 現金:元本が減らず使いやすいが、物価上昇に弱い
  • 株式など:物価上昇に対応して成長する可能性があるが、価格が大きく下がることもある

現金・株式などの違いを並べて確かめるには、現金・株式・スキル金の比較ツールが使えます。仮の利率を入れて将来の金額を試算するなら、複利計算ツールも参考になります。

インフレの影響が出やすい場面

物価の上昇は、すべての品目で同じように進むわけではありません。食料品、光熱費、住居費など、家計の支出の内訳によって、体感する影響は異なります。同じ年2%の物価上昇でも、支出の多くが値上がりしやすい品目に偏っていれば、実感はより大きくなるかもしれません。

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イメージ図:老後の暮らしを、いくつかの収入源で支える

また、長期の目標(老後の生活費、子どもの教育費など)ほど、物価の影響を受ける期間が長くなります。たとえば20年先の支出を考える場合、今の金額のままで見積もると、必要額を少なく見積もる可能性があります。将来の必要額を考えるときは、物価の上昇を仮定に入れた試算をしてみると、見通しを立てやすくなります。ただし、その仮定が実際と合うとは限りません。

反対に、デフレのように物価が下がる局面では、現金の購買力は相対的に高まります。つまり、現金の価値が目減りするかどうかは、物価がどう動くかによって変わるということです。物価の方向を予想して資産配分を大きく変えるのは難しいため、現金・預金と他の資産を目的別に分け、状況に応じて見直していく考え方がよく紹介されます。

また、給与や年金が物価に合わせて増える仕組みかどうかも、影響を左右します。収入が物価に連動して増えるなら、目減りの影響は和らぎます。自分の収入や支出の構造を、一度整理してみるのも一つの方法です。

なお、ここで示した数字はすべて仮定です。実際の物価や預金の利率は時期によって異なるため、公的機関が公表する最新の統計で確認する必要があります。

考えるときの視点とリスク

インフレは、すべての人の暮らしに同じ影響を与えるわけではありません。収入が物価に合わせて上がるか、どのような支出が多いかなどで、影響の大きさは変わります。一方で、現金を減らして投資に回せば、価格変動のリスクを負うことになります。現金をまったく持たないのも、急な出費に対応しにくくなる別のリスクです。

この記事は一般的な情報の整理であり、特定の商品の売買を勧めるものではありません。あなたの手元の現金のうち、すぐ使う分と、長く使わない分はどのくらいでしょうか。役割を分けて考えることが、最初の一歩になります。

この記事について:「基礎解説」の記事です。内容は公的機関などの出典と照らして確認することを方針としています。投資助言ではありません。誤りにお気づきの場合はお問い合わせからご連絡ください。

出典・参考資料