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積立額の決め方:収入・支出・目的から逆算する考え方

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基礎解説 約5分で読めます

この記事の要約
毎月の積立額を、手取り収入・支出・目的の3方向から考え、無理のない金額を仮の数字で整理する。
目次
  1. まず整理したい3つの材料
  2. 手取りと支出から「無理のない上限」を考える
  3. 目的から逆算する
  4. 制度の枠と、続けやすい工夫
  5. 考えるときの視点とリスク

積立投資を始めるとき、多くの人が最初に迷うのが「毎月いくらにするか」です。金額が大きすぎると生活が苦しくなり、続けられなくなることがあります。反対に小さすぎると、目的に届くまで時間がかかるかもしれません。この記事では、収入・支出・目的の3つの方向から積立額を考える手順を、仮の数字を使って整理します。特定の金額や商品を勧めるものではありません。

まず整理したい3つの材料

積立額は、感覚ではなく材料をそろえて考えると判断しやすくなります。

イメージ図:まず目標を決め、そこから逆算する
  • 収入:毎月の手取り額。賞与は年によって変わることがあるため、毎月の積立は月給分で考える方法もある。
  • 支出:家賃・食費・保険料などの固定的な支出と、趣味や外食などの変動する支出。家計簿や通帳の履歴から平均をつかむ。
  • 目的と期間:何のために、いつ頃までに、いくら必要になりそうか。教育資金、住宅、老後など、目的によって期間が異なる。

目的や必要額の考え方は、別の記事「投資の目的と目標金額の決め方」でも整理しています。

手取りと支出から「無理のない上限」を考える

まず、毎月の収入から支出を引いた余力を確認します。そこから、すぐに使う予定のお金や、万一に備えるお金を先に確保します。順番としては、生活防衛資金(急な出費や収入減に備える現金)を用意してから、残りを積立に回す考え方が一般的です。

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イメージ図:まず、雨の日に備える。生活のための資金を確保する

仮の例を見てみましょう。手取りが月25万円、毎月の支出が20万円だとすると、余力は5万円です。ここから、急な出費用の積み増しに1万円、旅行や家電の買い替えなど臨時の支出用に1万円を確保すると、積立に回せる上限は3万円になります(25万円−20万円−1万円−1万円=3万円)。

項目 仮の金額(月)
手取り収入 25万円
毎月の支出 20万円
急な出費用の積み増し 1万円
臨時の支出用 1万円
積立に回せる上限 3万円

この3万円は上限の目安であり、そのまま使う必要はありません。余裕を持たせて、最初は上限より少なめに始める方法もあります。

目的から逆算する

次に、目的の金額から必要な積立額を逆算します。ここでは、年率の前提を「仮に」置いて計算します。これは将来の成果を予想するものではなく、あくまで計算例です。

毎月、少しずつ(例)¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥
イメージ図:時期を分けて少しずつ行う、積立のイメージ

仮に、20年後に1,000万円をつくる目的だとします。毎月の積立が20年(240か月)続くとして、運用による増減がまったくない場合(年率0%)は、1,000万円÷240か月=約4.2万円(41,667円)が必要です。仮に年率3%で運用できたと置くと、毎月約3.0万円(30,460円)で届く計算になります。

仮の前提(20年・毎月積立) 1,000万円に必要な毎月額
年率0% 約4.2万円
年率3%(仮定) 約3.0万円

このように、前提によって必要額が大きく変わります。実際の運用結果は年ごとに上下し、仮定の年率どおりになる保証はありません。前提を変えて確かめたい場合は、積立シミュレーションで、金額や年数、年率を動かして比べられます。

なお、ボーナス月に増額する設定を使う場合は、ボーナスが減ったときに負担が重くならないか、あらかじめ確認しておくと安心です。また、積立額を決める際には、積立の対象が値動きのある商品であることを前提に、評価額が一時的に下がっても生活に影響が出ない範囲かどうかを考えておきます。

制度の枠と、続けやすい工夫

NISAのつみたて投資枠を使う場合、年間の上限は120万円です。月に直すと10万円までなので、先ほどの月3万円(年36万円)は枠の範囲内に収まります。成長投資枠と併用した場合の年間上限は360万円、生涯の非課税保有限度額は1,800万円です。制度は改正されることがあるため、最新の内容は金融庁のNISA特設ウェブサイトなどで確認してください。

イメージ図:備えを整えてから、リスクを取る範囲を決める

金額を決めたあとは、続けやすくする工夫も大切です。

  • 給与の振込直後に自動で積み立てる設定にして、使い残しを積立に回すのではなく、先に確保する。
  • 収入や家族構成が変わったとき、年に一度など時期を決めて金額を見直す。
  • 家計が厳しい月は、積立額を一時的に下げることも選択肢に入れておく。

考えるときの視点とリスク

積立額の決め方には、次のような注意点があります。

  • 生活への影響:積立額が大きすぎると、急な出費のときに積立を止めたり、途中で解約したりする必要が出るかもしれない。
  • 元本の変動:積立投資は元本が保証されず、投資した金額を下回ることがある。目的の時期が近いほど、その影響は大きくなる。
  • 前提のずれ:逆算に使う年率は仮定であり、実際の結果とは異なる。複数の前提で幅を見ておくと安心。
  • 目的の変化:転職、結婚、住宅購入などで必要な金額が変わるため、定期的な見直しが必要。

金額が決まらないときは、「無理なく続けられる額」から小さく始め、家計の様子を見ながら調整する方法もあります。メリットとリスクの両方を踏まえて、最終的な判断はご自身で行ってください。当サイトの情報の扱いについては編集方針をご覧ください。

この記事について:「基礎解説」の記事です。内容は公的機関などの出典と照らして確認することを方針としています。投資助言ではありません。誤りにお気づきの場合はお問い合わせからご連絡ください。

出典・参考資料

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