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地方物件と都心物件を中立に比べる:利回り・空室・売却の見方

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比較・ツール解説 約5分で読めます

この記事の要約
地方と都心の不動産を、価格、利回り、空室、売却の観点から、仮の数字を使って中立に比較する。
目次
  1. 都心物件の特徴
  2. 地方物件の特徴
  3. 仮の数字で収益を比べる
  4. 数字に表れにくい違い
  5. 考えるときの視点とリスク

不動産投資では、都心の物件と地方の物件のどちらが良いかという話題がよく出ます。結論は人によって異なり、どちらかが常に優れているとは言えません。この記事では、価格、利回り、空室、売却のしやすさなどの観点で、両者を中立に比べる材料を整理します。

都心物件の特徴

一般に都心は、人口や企業が集まり、賃貸の需要が厚いとされます。その分、物件価格も高めで、価格に対する家賃の割合である利回りは低くなりやすい傾向があります。

イメージ図:購入の前に、収入と支出の両方を確認する
  • 需要の厚み:入居者が見つかりやすい傾向があるとされる
  • 価格水準:購入に必要な資金が大きくなりやすい
  • 利回り:価格が高いため、数字上は低めに出やすい
  • 売却:買い手が多く、手放しやすいと考えられることが多い

地方物件の特徴

地方は、価格が抑えられる一方、家賃も低めです。それでも価格に対する家賃の割合が高く、利回りが高く見えることがあります。ただし、地域によって人口の動きや賃貸需要の差が大きく、ひとくくりには語れません。

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イメージ図:空室が出ると、その分の家賃が入らない
  • 利回り:数字上は高めに出やすい
  • 空室:地域や物件により、入居者が決まるまでの期間が長くなる場合がある
  • 車の保有など、入居者の生活スタイルが需要に影響することがある
  • 売却:買い手が限られ、時間がかかる可能性がある

仮の数字で収益を比べる

次は、考え方を示すための架空の例です。都心の物件は価格5,000万円、満室想定の年間家賃240万円、空室率3%、運営費は実効収入の25%と仮定します。地方の物件は価格3,000万円、満室想定の年間家賃360万円、空室率15%、運営費は実効収入の30%と仮定します。

イメージ図:性質の違うものを、同じ物差しで並べて比べる
項目(仮) 都心 地方
価格 5,000万円 3,000万円
満室想定家賃 240万円 360万円
空室率 3% 15%
実効収入 232.8万円 306万円
運営費率 25% 30%
年間の営業収益 174.6万円 214.2万円
価格に対する割合 約3.5% 約7.1%

計算すると、都心は232.8×0.75=174.6万円で5,000万円に対し約3.5%、地方は306×0.7=214.2万円で3,000万円に対し約7.1%です。地方のほうが数字上は高く出ますが、空室率の見込みを15%と置いたうえでの結果です。空室がさらに増えれば、差は縮まります。利回りの数字は利回り計算ツールで自分の前提に置き換えて試せます。

数字に表れにくい違い

利回りの数字だけでは見えない違いもあります。管理を委託する場合の手間、修繕で依頼できる業者の数、地域の人口の動き、災害リスクなどです。これらは物件ごとに状況が異なり、現地や公的な資料で確認する必要があります。

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イメージ図:返済は長く続き、金利が変わると総額も変わる

また、ローンの借りやすさも関係します。価格が高い物件は借入額が大きくなり、返済の負担も増えます。不動産キャッシュフロー計算で、返済後の手残りまで確認しておくと、比較がしやすくなります。

物件の種類をさらに比べたい場合は比較ページも参考にしてください。

空室が増えた場合の感度も見ておきます。地方の空室率を15%から25%に変えると、実効収入は360×0.75=270万円、運営費率30%のままなら営業収益は270×0.7=189万円で、価格3,000万円に対し約6.3%です。都心の空室率を3%から8%に変えると、実効収入は240×0.92=220.8万円、営業収益は220.8×0.75=165.6万円で、約3.3%です。営業収益の減少額は、地方が25.2万円、都心が9万円でした。

このように、空室率の変化は、空室見込みが元から大きい物件ほど、金額の面で収支に響きやすい面があります。反対に、都心は利回りが低いため、金利や費用の上昇に対する余裕が小さい面があります。どちらも、前提を動かして試すことで、自分に合うリスクの大きさを確認できます。

どちらを選ぶ場合も、先に、自分が許容できる空室の期間、借入額の上限、現地に通える頻度を決めておくと、候補を絞りやすくなります。

考えるときの視点とリスク

どちらの選択にも、メリットとリスクがあります。大切なのは、数字の高さではなく、自分の資金力、時間、許容できる空室の程度に合っているかどうかです。

  • 都心:価格が高く、利回りが低いため、わずかな金利や費用の変化が収支に響きやすい
  • 地方:空室が長引いたとき、収入が途切れる期間が長くなる可能性がある
  • いずれも:将来の家賃や価格がどう動くかは断定できないため、複数の前提で試算する
  • 遠方の物件は、管理体制や現地確認の手間も考慮する

本記事は特定の地域や物件を勧めるものではありません。判断の基準は編集方針にも記載しています。

この記事について:「比較・ツール解説」の記事です。内容は公的機関などの出典と照らして確認することを方針としています。投資助言ではありません。誤りにお気づきの場合はお問い合わせからご連絡ください。

出典・参考資料