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【夕刊】2026年11月2日:日経平均は続落、半導体株は「市場予想との差」で明暗 東エレク高・キオクシア15%安

約9分で読めます

基礎解説 約9分で読めます 公開日 2026年11月2日

目次
  1. 第1幕 まず、ニュースを並べてみる
  2. 第2幕 ここまでの整理
  3. 第3幕 共通の元を探す
  4. 読んだニュース
ニュース番組のスタジオで、左に進行役、中央のモニターにこの号のニュース、右にコメンテーター3人と編集長が並んでいるイメージ

月曜の夕刊です。今日11月2日の東京市場の大引けまでの動きと、決算を受けた個別の会社の値動きを並べて「共通の元」を探しました。

第1幕 まず、ニュースを並べてみる

進行 まどか

こんばんは、月曜の夕刊です。今日の東京市場は、日経平均が続落しました。朝刊で見た金曜夜の動きが、実際の取引でどうなったかも確かめます。まず、ひよりさん、全体の数字をお願いします。

仲間 ひより

日本経済新聞によると、日経平均の終値は前週末比208円25銭安の6万3081円86銭、TOPIXは34.79ポイント安の3930.28で、7月以来の安値でした。下げ率は日経平均が0.33%、TOPIXが0.88%です。東証プライムでは値下がりが1011銘柄、値上がりが505銘柄で、多くの銘柄が売られた一日でした。

石橋 まもる

重荷になったのはキオクシアです。日経によると15%あまり下げ、その理由は、前週末に出した利益見通しが市場予想を下回ったことだと書いています。このほか日経は、AIへの投資が将来減速するという懸念からAI・半導体関連に売りが出たとして、ソフトバンクグループやイビデンを挙げています。

猪突 すすむ

一方で、東京エレクトロンは上がりました。財経新聞によると、7〜9月期の営業利益は2954億円で、2600億円程度の市場予想を上回りました。通期の営業利益予想の1兆1690億円も、1兆円程度だった市場の予想を大きく上回っています。日経によると、東京エレクトロンとアドバンテストの2銘柄で、日経平均を400円あまり押し上げたそうです。

進行 まどか

「市場予想」は、証券会社のアナリストたちが事前に出している予想を集めたものです。株価は、決算の数字そのものより、この予想と比べて上だったか下だったかで動くことがよくあります。

石橋 まもる

同じ半導体関連でも、SCREENホールディングスは大きく下がりました。THE GOLD ONLINEによると、終値は2157円安の9218円で、東証プライムの値下がり率の1位です。ザイ・オンラインは、7〜9月期の営業利益が402億円で、420億円程度の市場予想を下回ったこと、通期の予想は据え置かれたことを伝えています。

猪突 すすむ

値上がり率の1位は、記事が「半導体株」として取り上げた丸文でした。THE GOLD ONLINEによると、22.47%高の2180円でストップ高です。今期の営業利益予想を78億円から98億円に引き上げ、年間配当の予想も77円から100円に増やしました。モビリティ向けの半導体の需要が想定を上回ったことなどが理由だそうです。

仲間 ひより

半導体以外では、OANDA証券の午前の記事によると、中国電力が、通期の純利益見通しの引き上げや増配などが好感されて急騰しました。業種別では、ガラス・土石製品、食料品、電気・ガス業が上がり、倉庫・運輸関連業、サービス業、精密機器が下がった、と財経新聞は伝えています。

第2幕 ここまでの整理

会社 動き 記事が挙げていた理由
会社 動き(日付) 記事が挙げていた理由
東京エレクトロン 上昇。アドバンテストと合わせて日経平均を400円あまり押し上げ(11/2) 7〜9月期の営業利益と通期予想が市場予想を上回った。自社株買いの発表
キオクシアHD 15%あまり下落(11/2) 利益見通しが市場予想を下回った(AI・半導体関連全体には、AI投資の減速懸念からの売り)
SCREEN HD 2157円安の9218円(11/2終値) 7〜9月期の営業利益が市場予想を下回った。通期予想は据え置き
丸文 22.47%高の2180円でストップ高(11/2) 業績予想の上方修正と増配。モビリティ向け半導体の需要が想定を上回った
中国電力 急騰(11/2午前) 通期の純利益見通しの引き上げや増配
日経平均/TOPIX 208円25銭安/34.79ポイント安(11/2) 前週末の米国でのハイテク株安。韓国株高は支え
進行 まどか

並べてみると、同じ半導体関連の中で、上がった会社と下がった会社がはっきり分かれました。何が分かれ目になったのか、探してみましょう。

第3幕 共通の元を探す

猪突 すすむ

私は、分かれ目は「市場予想との差」だと思います。東京エレクトロンは予想を上回り、SCREENとキオクシアは下回った。三つとも、記事がそう書いています。AI向けの需要そのものが消えたというより、会社ごとの数字が期待に届いたかどうかで分かれた、と読めます。これは私の読みです。

仲間 ひより

その三つは、記事に市場予想との比較が書かれているので、確かめられたと言っていいと思います。たとえばキオクシアは、Investing.comによると、10〜12月期の営業利益見通しが約1兆9950億円で、市場の予想の約2兆3500億円を下回りました。ただ、丸文や中国電力の記事は、上方修正や増配を理由に挙げていて、市場予想との比較は書いていません。同じ理由でまとめるのは控えたいです。

石橋 まもる

もう一つの元は、AIへの投資への警戒です。財経新聞は、前週末の米国株がインテルの業績見通しやアマゾンの決算を受けて続落し、AI投資の採算への警戒が強まったと伝えています。期待が高い分、少しでも届かないと売られやすい地合いだったのかもしれません。ただ、これは記事が書いているつながりではなく、私の仮説です。

猪突 すすむ

キオクシアについては、Investing.comが別の事情も並べています。信用取引で買っている投資家の持ち高が多かったこと、NANDフラッシュの販売価格の上がり方が鈍ってきたこと、中国のYMTCの出荷が伸びていることです。ですから、AI全体への不安だけで下がったとは言い切れないと思います。

進行 まどか

信用取引は、証券会社からお金や株を借りて売り買いする仕組みです。借りて買った人が多いと、値下がりしたときに手放す売りがまとめて出やすくなります。NANDフラッシュは、スマートフォンやデータセンターでデータを保存する半導体のことです。

仲間 ひより

朝刊との比較もしておきます。朝刊では、金曜夜のPTSでキオクシアが7%安の場面があったと紹介しました。今日の取引では15%あまりの下げで、東京エレクトロンは夜と同じく上がりました。PTSは取引が少ない時間帯の一場面なので単純には比べられませんが、向きは同じでも、幅は大きく違ったことになります。

石橋 まもる

支えになったものも見ておきます。日経によると、半導体の比重が高い韓国株が上がったことが追い風になりました。為替の水準も確かめておくと、ザイFX!によると15時時点のドル円は157.85円付近でした。今日の値動きとの関係は、記事には書かれていません。

猪突 すすむ

朝刊でお伝えしたとおり、明日3日は文化の日で東京市場はお休みです。TBLアドバイザリーの記事によると、その間に米国の中間選挙があり、東京が動くのは休場明けの4日です。4日以降も大きな会社の決算発表が続くので、数字そのものと市場予想の両方を見ていきたいですね。

編集長 目黒 かなめ

編集長コメント
みなさん、ありがとうございました。週の初日に、同じ業種の中で値動きが大きく分かれた一日でした。結論をまとめます。

1. 半導体関連の明暗を分けたのは、「決算の数字が市場予想を上回ったか、下回ったか」でした。東京エレクトロンは市場予想を上回って上がり、キオクシアとSCREENは下回って大きく下げました。この三つは、記事がそれぞれ市場予想との比較を書いており、今日いちばん確かめられた共通の元です。

2. 背景には、前週末の米国でのハイテク株安と、AIへの投資への警戒がありました。日経は、AI・半導体関連の売りの背景にAI投資の減速懸念を挙げています。一方で、韓国株の上昇は支えになりました。丸文や中国電力のように、上方修正や増配で大きく上がった会社もあります。

3. 確かめられたことと、仮説を分けておきます。確かめられたのは、指数の下げ、三つの会社の決算と市場予想の差、丸文と中国電力が挙げた上方修正や増配です。仮説は、期待が高い分だけ届かないと売られやすい地合いだったかもしれない、という点です。キオクシアには、信用取引の持ち高や販売価格の動きなど、別の事情も伝えられています。丸文と中国電力を「市場予想との差」と結びつけることは、今日の記事からはしませんでした。

最後に、この座談会は「あとから理由を付けた」ものです。同じ記事を読んでも、明日以降の株価を当てられるわけではありません。ですので、これは売買の推奨ではありません。結論は、読者のみなさんが決めてください。

読んだニュース

※教育目的の読み物で、投資の助言ではありません。記事の数字は各報道に基づき、読めなかった部分は書いていません。

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